今回は化学結合の時に大活躍する価電子と周期表の関係について紹介していきたいと思います。
化学を勉強していると必ず出くわす価電子は
化学結合やイオンの話の時に重要だったり
性質が似ている原子同士を見つけたりするのに
役立ちます。
また、価電子の話にはK殻とか電子配置という言葉がでてくるので
もし「電子配置の書き方が分からん」」って方は良かったら
先にこちらをご覧ください。
価電子を理解する前に
まず、価電子を攻略する前に最外殻と最外殻電子をついて整理しておきましょう。
最外殻 →原子の1番外側の電子殻
最外殻電子 →最外殻にある電子
例えば水素(H)とヘリウム(He)の最外殻はK殻,
リチウム(Li)はL殻。
そして最外殻電子数は水素(H)とリチウム(Li)は1個ヘリウム(He)は2個となります。(下図より)
これが理解できれば
価電子を攻略する準備完了です。
もし「何言ってるのかわからん...」という方は
こちらをご覧ください。www.kemisupea.com
価電子とは
価電子とは基本的には最外殻電子のことであり、この価電子の数が同じ原子は化学的性質がよく似ています。
したがって、先ほど出てきた水素(H)とリチウム(Li)は両方とも価電子が1個なので性質が似ているということになります。
「最外殻電子だけど価電子とは呼ばない電子」
価電子は基本的には最外殻電子のことですが、最外殻が閉殻しているまたは最外殻電子が8個のとき、価電子とは呼びません。
そしてこの最外殻が閉殻しているまたは最外殻電子が8個の原子を希ガスといいます。
なので、最外殻が閉殻しているまたは最外殻電子が8個のヘリウム(He)やネオン(Ne)、アルゴン(Ar)やクリプトン(Kr)などの希ガスは価電子がないということになります。
電子配置の記事で紹介した閉殻や電子数8個で電子殻が安定ってことを知っていれば、価電子は余った電子とか数のキリが悪い電子というイメージでもいいかもしれませんね。
ちなみに価電子(余分な電子)がないので希ガス(18族)の原子はめちゃくちゃ安定です。
周期表から価電子の数がわかる!!
「価電子と周期表の関係」
あなたは周期表の並びに疑問を持ったことありますか?
実は周期表は縦に18列で原子がグループ分けされていて、この縦の列を族と言います。
そして1族,2族,13〜18族の原子はそれぞれ族ごとに同じ数の価電子を持ちます。
つまり、1族,2族,13〜18族の原子しかでてこない原子番号1〜20(H〜Ca)の価電子数は上の表を覚えることで攻略できます。
また、この先の化学の勉強で価電子を使うときは元素番号1〜20(H〜Ca)に加え、希ガス(18族)とハロゲンと呼ばれる17族が大半を占めます。
なので、原子番号1〜20の「水兵リーベ....クラークか」と希ガス(18族)の「変なねーちゃんアルコールくせー」とハロゲン(17族)の「ふっくらブラジャー愛してる」などの語呂合わせを使って完璧にしておきましょう。
(周期表の語呂合わせはこちらをみてね)
これで価電子は攻略完了です。
まとめ
- 最外殻 :原子の1番外側の電子殻
- 最外殻電子:最外殻にある電子
- 価電子とは基本的には最外殻電子のこと{ただし18族(希ガス)には価電子がない}
- 周期表の1族,2族,13〜18族の原子はそれぞれ族ごとに同じ数の価電子を持つ
-
価電子数が同じの原子は化学的性質が似てる
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希ガス(18族)はめちゃくちゃ安定
- 価電子は元素番号1〜20(H〜Ca)と希ガス(18族)とハロゲン(17族)を覚えとけばOK
今回は以上になります。
次回はイオンを紹介したい思います。