ゼロからの化学基礎

難しく考えずゼロからでも学べる初級者向けの化学ブログです。

電子配置の書き方

 

前回、前々回と原子について触れてきましたが

今回は電子配置について書いていきます。

電子配置の知識は色々なことに応用が効くので理解しておくと便利です。

  

こんにちは、ケミすぺあ です。

まず、電子とは原子核の周りをグルグルまわっているめっちゃ小さい粒子のことで原子番号と同じ数存在してます。(前回の記事より)

 

www.kemisupea.com

 

 目次

 

電子殻の名称

例えば
原子番号2のヘリウム(He)なら電子数は2個
原子番号10のネオン(Ne)なら電子数は10個と下の図のようになります。

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図のように
電子はいくつかのに分かれて存在し
この層を電子殻といい、電子の配列の仕方を電子配置と呼びます。

また、電子殻は内側から順にK殻,L殻,M殻,N殻...のようにアルファベットで呼びます。

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え?なんでKからなの?
Aからでよくない?

って思いませんでしたか?


実はこれ、電子殻を見つけた人が「今後、技術が進歩したら更に内側に電子殻みつかるんじゃね?」って思ったらしくA~Jの10個の余裕を持ってKから名付けたみたいです。

 

 また、電子殻や電子配置の知識は かなり応用が効くので

原子番号1~20(H~Ca)の電子配置は書けるようにしましょう。

(周期表を覚えてない方は良かったらこちらをみてください。)

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そこで、本記事では原子番号1~20までの電子配置を書けるようになることを目標に
電子殻に関する3つのルールと特徴を紹介します。

 

電子殻のルール

  1. 電子は内側の電子殻から順に配列していく(例外あり)

  2. 電子殻にはそれぞれ入れる電子の定員がある

  3. 電子殻にある電子数が定員ぴったり(閉殻)のとき、もしくは電子数8個のときは安定。

 

 

ルール1.基本的に電子は内側の電子殻から順に配列していく

原子番号1の水素(H)から18のアルゴン(Ar)までは電子は内側から順にK殻,L殻,M殻,N殻...と埋まっていきます。

原子番号19のカリウム(K)と20のカルシウム(Ca)についてはルール3で解説。

 

ルール2.電子殻にはそれぞれ入れる電子の定員がある

電子殻の定員は2n2で表せます。(内側からn番目の電子殻)

例えば、M殻は内側から3番目でn=3なので(2×3×3)より定員18となります。

このように求めていくとそれぞれの定員は
K=2, L=8, M=18, N=32, O=50, P=72...になります。

また、定員いっぱいの状態の電子殻を閉殻といいます。

これらルール1と2を理解すれば原子番号1~18の水素(H)からアルゴン(Ar)までの電子配置は攻略完了なので残るは原子番号19,20のカリウム(K),カルシウム(Ca)だけです。 

  

ルール3.電子殻にある電子数が定員ぴったり(閉殻)のとき、もしくは電子数8個のときは電子殻は安定。

電子殻が閉殻状態のとき、または電子数が8個のとき電子殻は安定化します。
また、最外殻が閉殻状態、または最外殻電子数8個の原子は安定です。

 

ここでルール1の「内側の電子殻から順に配列していく」と ルール2の「電子殻にはそれぞれ入れる電子の定員がある」を思い出してください。

ルール1,2に従うとM殻の定員は18個なので原子番号20のカルシウム(Ca)は下の図の右みたいになりそうですが,,,

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 実際には左のようにK殻:2, L殻:8, M殻:8個, N殻:2になります。
 ちなみに原子番号19のカリウム(K)も左のようにK殻:2, L殻:8, M殻:8個, N殻:1になります。
 

このようになる理由は、M殻に9個目,10個目が入るより、N殻に入った方がエネルギー的に安定である為ですが、詳細は電子軌道というちょっと難しい話になるので、理由に関してはこんな理屈があるんだなぁくらいで頭の片隅に入れとく感じで大丈夫です。

ルール3を覚えていればなんとなくイメージしやすいと思います。

 

最後に、原子番号1~20の電子配置を書けるようにこれら3つのルールと次の特徴だけは覚えてください。

最外殻以外の電子殻は常に閉殻状態か電子が8個

これに関して注意して欲しいのは通用するのは20番目のカルシウムまで、21番目のスカンジウム以降は必ず当てはまるわけでは無いです。
ただ、21番目以降の電子配置を書く機会は高校化学ではあまり無いので原子番号21の以降の電子配置は必要な時に調べる感じで大丈夫です。

 

以上のことを用いると原子番号1~20までの電子配置が書けるようになります。

 

まとめ

  • 原子番号とその原子の電子数は同じ。
  • 電子は内側から順にK殻,L殻,M殻,N殻...と呼ばれる電子殻に存在し、その配列の仕方を電子配置と呼ぶ。

  • 電子殻のルール
    1. 基本的に電子は内側の電子殻から順に配列していく(例外あり)
      原子番号1の水素(H)から18のアルゴン(Ar)までは電子は必ず内側から順にK殻,L殻,M殻と順に埋まっていく。

    2. 電子殻にはそれぞれ入れる電子の定員がある。
      電子殻の定員は2n2で表すことができる。(内側からn番目の電子殻)
      定員いっぱいの電子殻を閉殻という。

    3. 電子殻が閉殻のとき、もしくは電子数8個のときは安定。
      閉殻または電子数8個の電子殻は安定化する。

  • 最外殻以外の電子殻は常に閉殻状態か電子が8個(通用するのは20番目のカルシウムまで)
    これを覚えることで、ルール1,2だけでは太刀打ちできなかった原子番号19のカリウム(K)と20のカルシウム(Ca)の電子配置に対応できるようになる。

 今回は以上になります。

次回は、イオンや化学結合の話で重要になる価電子と周期表の関係を紹介をしたいと思います。